肝臓のアツいオヤジ

1980年代後半、のりちゃんとじんじんは表参道にある
「青山ダイヤモンドホール」という結婚式場で
駐車場誘導員のバイトをしていたことがある。

駐車場係には、もう一人、50代後半かと思われるSさん
という人がいたのだが、このSさん、挙動はまあまあ
マシなのだが、言動がお下劣だった。

Sさんと二人で車が少ない時間に、ボーッと立ち番して
いると、イキナリ
「おまえ、女の生理"嗅いだこと"あるか?」
と来る・・・
そんなオッサンだった。

外の仕事なので、雨の日は当然カッパを着て立つのだが
寒い時期だと、じっとしているだけに体が冷えてしまう。
そんな寒い雨の日、じんじんがまたSさんと二人で立ち番
をしていると突然Sさんが「うおっ」という言うような
うめき声とともにお腹を押さえはじめた。
ただならぬ雰囲気に、じんじんは「だいじょぶですか」
と手をかけた。

「肝臓が・・・」と体を曲げるではないか!
ヤバいかも・・・じんじんは助けを呼ぼうと思ったが
「アチ、アチチ・・」とSさんはジタバタしはじめた。

「熱い・・・肝臓、熱いよぅ・・・」

「は? 肝臓が熱いんですか???」
じんじんはハッと手を離した。

するとSさんは、「アチチチ」とか言いながらカッパの
前を開けて洋服の下へ手をつっこむと、ホカロンを取り
出した。
「こいつがあっつくなってやがって・・・チーッ・・・」

単にソレをあてがっていた場所が「肝臓のあたり」だった
というだけの、しょーもない話だった。

無事ホカロンを取り出したSさんは洋服を直すとまた
何事も無かった様に
「クッセーんだよな、アレ(経血のことらしい)・・・」
と、のたまい、宙を見る。

「な」って言われてもなぁ・・・

寒いなぁ・・・

車こないなぁ・・・

おうち帰りたいなぁ・・・

- END -
posted by Jinjin at 2006年02月13日_18:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | テキスト小作品 
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